小児の近視進行抑制治療について

〈リジュセアミニ点眼液0.025%〉

 こちらから参天製薬の“子どもの近視情報”のページがご覧いただけます

 

小児の近視進行を抑制することを目的とした治療薬が日本で初めて承認されました(2025年4月)

対象は5歳から15歳頃までの等価球面度数が-0.5もしくはそれを超える近視の小児です。

リジュセアミニ点眼液は発売前の臨床試験において、小児の屈折値の進行や眼軸長の伸びを抑制することが確認されました。

リジュセアミニ点眼液を用いる治療は自由診療(公的医療保険の対象外)です

 

この治療は近視の進行を抑えることはできますが完全に進行を止めることはできません。

裸眼視力を回復させるものでもありません。その点をご理解ください。

近視の程度に応じて眼鏡等での視力矯正は必要です

 

①近視とは
②近視の進行を抑制することが大切な理由
③効能・効果と副作用について
④点眼の使用方法
⑤治療を受けるときの注意点
⑥治療中は
⑦治療スケジュールについて

 

 

①近視とは

 

近視の多くは眼球が前後に伸びてピントが網膜に合わずに遠くのモノや字がぼやけて見えます

また眼球は身体が成長する時期に伸びることが多く、低年齢の頃に早く伸びる可能性があります

 

小児の近視の人口割合は増加しており、小学生の約4割、高校生の約7割が裸眼視力1.0未満と報告されています

その背景には外遊びの時間の減少や近くを見る作業が増えたことなどライフスタイルの変化があると考えられています

 

②近視の進行を抑制することが大切な理由

 

近視が進行すると大人になってから緑内障など目の病気になる可能性が高くなります

近視進行抑制治療の目的は、小児期にできるだけ近視が強くなることを避けることで、将来の見え方を守り、目の病気になる可能性を低下させることです

治療以外の対策としては普段の生活で屋外で過ごす時間を増やすほか、近くを見続けないように注意することが大切です

 

③効能・効果と副作用について

 

この薬は眼球の前後の長さが伸びるのを抑えることで近視の進行を抑制することが期待できます

主な副作用としては使い始めの頃に羞明(まぶしく感じる)、霧視(かすんで見える)などがあげられますが次第に和らぎます。

治療中に何らかの異常が現れた場合は直ちに医師にご相談ください

 

④点眼の使用方法

 

1日1回1滴を夜就寝前に点眼します

必ず指示された使用方法を守ってください

点眼し忘れた場合は忘れた分は点眼せず、次の日の就寝前に点眼してください

1日に2回点眼したり、1回に2滴点眼しないでください

ほかの点眼を併用宇するときは5分以上間隔をあけてください

防腐剤を含まない1回使い捨てタイプなので点眼後容器に薬液が残っていても使用せず捨ててください

 

⑤治療を受けるときの注意点

 

次のような方は注意が必要な場合がありますので必ず医師に伝えてください

・食べ物や薬で痒みや発疹などのアレルギー症状が出たことがある

・緑内障、狭隅角や浅前房など眼圧上昇の素因がある

・ほかに薬を使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、ほかに使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)

 

⑥治療中は

 

点眼後一時的に目がかすんだり、まぶしく見えたりすることがありますので、必ず就寝前に点眼してください

就寝前に点眼しても翌日までまぶしく見えることがありますので症状が回復するまでは落下の恐れのある遊具の使用、自転車や自動車などの運転、機械の操作はおこなわないでください

 

治療期間および中止後は定期的に眼科を受診して、近視の進行状況を確認する検査を受けてください

医師の指示なしに点眼するのを止めないでください 近視が速く進行することがあります

 

 

⑦治療スケジュールについて

 

検査後、治療適応と診断されたら治療開始となります

副作用がなく治療継続に問題がなければ定期的に検査・診察で効果を確認します

この治療は自由診療(公的医療保険の対象外)ですので検査・診察、薬剤費葉は全て自費となります

治療中、リジュセアミニ点眼液が原因と考えられる副作用について治療が必要になった場合も自由診療となります

 

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